2004年11月24日
#011 LP400 の真価!!
パワー差は歴然。カウンタックに勝機は!?
病院の外を眺める滉一に妻の友子が気づいた。舜について質問をする友子に滉一は二人の出会いを語り始める。
10 年前の 24 歳だった頃、吉祥寺の現場で出会った。搬入屋のバイトをしていて、なんとなく滉一が声をかけてみたところ同い年で話が合った。何故キツい仕事をして稼いでいるのか聞いたところ、舜は別に欲しい物や目標があるわけではないと答える。だったら車を買って一緒に峠を走らないか…そうして舜を走り屋へ誘った(友子曰く悪の道だが)。
すると舜はいきなり MR2 を買って仲間のところへ現れた。それも前オーナーが峠仕様にチューニングをした少し怪しい中古車。その車でドリフトをやりたいと言う舜に周囲はブーイングの嵐だった。ペーパードライバーなことに加えて、当時 MR2 は難易度の高い車とされていたこと。案の定、最初の半年はスピンの連続で、舜にケガがないのが奇蹟なぐらいだった。
しかし舜は半年もしないうちにじゃじゃ馬を手なずけた。どしゃぶりの雨の峠でも完璧にコントロール。さらにそれまで日出山峠で無敵だった滉一の GT-R を負かしてしまったのだ。
カウンタックとコルベットのレースも下りに差し掛かる。登りで突き放したことでコルベットの女は勝ちを確信していた。
滉一は一度だけ舜の MR-2 の助手席に乗せてもらったという。直にドライビングを見てみたかった。小さな MR2 がコーナーに向かうたびに滉一は舜の足元に釘付けになった。右足ヒール&トゥー左足クラッチ、シフトダウン直後に左足ブレーキ、右足アクセル左足ブレーキ…それを素早く正確に繰り返す。まるでダンスステップのようだったという。
瞬間、コルベットの背後にカウンタックが現れる。いつの間にやってきたのか。「パワーだけで勝った気になるなよコルベット! 本当の勝負は下りからだぜ!」
舜は凄腕でした。日出山峠で一番だったと。確かに 34 歳の舜がこれから成長していく少年漫画的な展開は無いか。
あとはどうやってバーンアウトを切り抜けるわけですがやっぱり先週書いた通りの展開なのかなぁ。それかテクニックでかわして行くのかなぁ。
レース中個々の車のクセを読み取り、そこを攻撃すればどんなエンジンの車だろうと抜くことは可能! みたいな。それか、走り慣れた峠はどこにコーナーがあるのか身体が覚えていて、目を瞑ったままでも走れるとか。まぁ、実際は読者の思いもよらなかった展開になってくれるでしょう。楽しみです。
2004年11月17日
#010 Z06 の潜在能力(ポテンシャル)!!
譲れない…真っ向勝負!!
コルベットの女との待ち合わせ場所に現れた舜。相手は別に誰でも構わないが遅すぎる、とコルベットの女。それに対し、ガソリンスタンドへ寄って来たと言う。さっき入れたばかりなのに何をしに行ったのか。答えは軽量化。先ほどは満タン入れたので、スピードが出せるようガソリンを抜いてきたのだ。
「軽量化ってわけね、面白いじゃん…もしアンタが勝ったら何でも言うこと聞いてやるよ! そのかわり…アンタが負けた時は、そのカウンタックを売っぱらって…コルベット乗りになってもらおうか…? ついでに C5 エンブレムのタトゥーも入れてもらおうかね」無茶な要求をしだすコルベットの女。えっと戸惑う舜をよそに、コルベットの女は高笑いを始める。冗談なのか本気なのか。
その頃、滉一は病室の窓から外を眺めていた。奴のコルベットはただのコルベットではなかった。C5 ラインナップ中最強 405 馬力の Z06 パッケージ。そしてタイヤはドラッグスリック。GT-R でもカウンタックでも、直線で奴を抜かすことはまず不可能。全てをコーナリングにかけるしかない。しかも車のコーナリングフォースを最大限有効活用したギリギリのグリップ走行が必要だ。
バトルのスタート地点にてエンジンをかける。コルベットはバーンアウト中だ。通称日出山峠の入り口、美影橋。昔もよくここからスタートしたなぁと昔を思い出す舜はカセットテープを用意する。不意にクラクションが鳴り、コルベットの女がスタートを急かす。合図は飲み物の缶。少し無茶な走りをするけど仲間の意地を守るために堪えてくれカウンタック。スタートの合図が鳴ると同時にカセットをセットした。
スタートダッシュはコルベットが上。「Z06 のロケットスタートはランボもフェラーリも目じゃねぇーんだよー!」コルベットの女は強気に先手を取る。対し舜は、音楽に合わせて口笛を吹きながら飛ばしていく。
限界ギリギリのグリップ走行はドリフト以上に難しい。一瞬たりとも気が抜けない。しかし、バーンアウトに視界を奪われたら集中力が乱されギリギリのコーナリングなんてできない。勝ち目はなかったのか…滉一は外を眺めていた。
コルベットの女はコルベット軍団が作りたいんでしょうか。だから走り屋に勝負をしかけて良さそうな人材を探していたのです。…まさかな。これに対して特に舜は返事していないので反故するんでしょうかね。結局は舜が勝つと思うんで。
舜が勝つ方法ですが、スレの方でも予想されてた「舜は走り屋時代にあのテープを聴きながら走っていたので視界を奪われても音楽で自分がどこにいるかわかる」というのがやっぱり最有力でしょう。この予想出るの早すぎた。えっネタバレ? と思うぐらい信頼性がある予想でした。実は音楽は何の関係もなかった、とかだったら凄いけどね!
カウンタックとコルベットの比較↓
全長 4564 mm / 全幅 1869 mm / 全高 1227mm
ホイールベース 2654 mm / 重量 1415 kg
エンジン V8・OHV(LS6) / 405 馬力@6000rpm
(最大トルク)400 lbs / ft.@4800rpm
総排気量 5.7 リットル
全長 4140 mm / 全幅 1890 mm / 全高 1070mm
ホイールベース 2450 mm / 重量 1320 kg
エンジン V12・DOHC / 375 馬力@8000rpm
(最大トルク)36.8 kg-m@5500rpm
総排気量 3929 cc
来週の扉絵でコルベットの女が「これがあたしのコルベットだ。覚えとけ!」とか言ってくれると期待してたのに、もうスペック出ちゃった!
2004年11月10日
#009 コルベットの女
滉一をとことん挑発する暴走コルベットの女!! 事態は一触即発に……!!
「死んでねーなら別にイイじゃん」コルベットの女は吐き捨てた。さらに熱くなり今にも掴みかかりそうな滉一を舜が止めるが、「止めなくていいのに…後ろの優しいオニーサン。アタシはクチで言われてもわからないタイプだからサ。カラダでわからせて下さいよ!」コルベットの女は舜をも挑発する。
お前は何のために走っているんだ、という滉一の問い。「何のため…? ハハハ、くだらねェー。走るのにいちいち理由がいるのかよ! アタシのベット(CORVETTE)がナンバーワン! ベット以外は全てゴミよ! だから絶対負けたくないんだよ! ただそれだけ」コルベットの女の走る理由。そのために汚い手を使うというのか。滉一はコルベットの女に勝負を仕掛ける。「美影橋で待ってるわ…」こうしてバトルが約束された。
そのままカウンタックで滉一を実家へと送る舜。何を考えているのか。滉一の実家のガレージにはかつて舜たちと走り屋をしていた頃のマシン R32 GT-R が眠っていた。一度は廃車にした。結婚する時に友子から走り屋は危険だからやめるように頼まれた。この車にはもう乗らないと約束したが、結婚後ガマンできず峠に行くようになり、調子に乗っていたら事故してしまった。それがバレて本当に乗れなくさせられたという。しかし整備はマメに行っていていつでも昔のように走れる。GT-R なら C5 にも負けない。
だが舜は滉一を行かせる気などない。お前には関係ないと激昂する滉一。舜は言う。お前が独身なら止めないが、あんなイカれた女とやりあって、もしものことがあったらどうするんだ、ナンバーも保険もない車で事故をしたらどうなるのか、しっかりしろ、お前は父親だろう、男の意地よりも奥さんと娘を悲しませるようなことをするな。
滉一は舜に病院へ送ってもらい、GT-R のキーを渡し本当の封印をする。病院では家族が眠って待っていた。
「遅い! 夜が明けちまうじゃんか!」約束の時間を過ぎてもコルベットの女は待っていた。そこへ現れるカウンタック。「!」中から現れたのはもちろん舜だ。「あん? 包帯まいたバカはどうした! なんでテメーが走るんだよ!」
「走るのに…いちいち理由はいらねーんだろ!」
コルベットの女は天上天下唯我独尊女というか、自分さえ勝てばそれでいいというどうしようもないイカれた女。挑発をしバトルを仕掛ける。それに乗った滉一だけど舜の説得で目を覚まし、家族の元へ戻る。しかし舜はコルベットの女の元へ向かう。
舜カッコイイ。まるで少年漫画の主人公みたい。友達のことも思っているいい奴だ。滉一はまたメールするよ、と言っていたので二人の関係はまだまだ続いてゆくのでしょう。
コルベットの女はすごいキャラだなぁ。格好もだけど。すごいローライズだ。死んでないなら別にいいじゃん。まぁその通りというか、そういう問題じゃないだろというか、やはり梅澤先生のセリフ回しは冴えておる。このキャラのセリフは全部引用しました。今週も巻頭カラーだし、絶好調だ。
さていよいよ峠でバトルなんだけど、コルベットの必殺技は今のところ相手の前からのバーンアウト。さすがにこれを食らったら舜も病院送りだろう。幸い、今回は同時スタートみたいなので(今まではおそらくコルベット女の不意打ち)なんとか前に行かせまいといろいろテクニックを駆使するのだろう。でも結局前に行かれてしまってバーンアウトが!(来週の引き)
【空山舜の長い一日(時間は想像)】
7:00 起床
8:00 出勤(たぶん徒歩か電車で)
18:30 勤務時間終了
22:00 残業終わり
23:30 カウンタックで奥多摩に到着
0:00 こ、滉一!?
0:15 病院へ
1:00 家族到着
1:30 病院を抜け出す
2:00 ガソリンスタンドへ給油。なんとコルベットが!
2:45 滉一の実家
3:30 病院へ滉一を送る
4:00 美影橋へ
次の日が土曜日でやったね!
一時間後には次のヤングジャンプ並んでしまう。今度こそは早めに更新しよう。
2004年11月03日
#008 サバイバー
人一倍、負けん気の強い昔の仲間の性格に、不安を感じる舜だが!?
自販機へジュースを買いに行った舜だが、そこへ友子の小言に耐えられず出てきた滉一にいろいろと質問をされる。結婚はしているのか、彼女はいるのか。「車は?」の問いに乗っていると答えた舜。何に乗っているのかと車の名前を挙げていく滉一への答えは一つだ。「カウンタックだよ!」
駐車場に滉一に驚きの声が響き渡る。カウンタックを見つめる滉一の表情はまるで少年のようだった。レストアなしのスペシャルオリジナルな舜のカウンタックに「まるでサバイバーだな!」とつぶやく滉一。ノンレストアで当時のコンディションのまま生き残った旧車のことをそう呼ぶらしい。助手席でいいから乗せてくれという滉一に舜は夜中のドライブを開始する。
「どーだ滉一!」「どーもこーもねーよ! そんなのきまってんだろ! 夢のようだぜ! オレらの世代にはよォ! カウンタックでぶっ飛ばすなんてよォォ!」
給油のためガソリンスタンドに停まる。カウンタックへの給油口は NACA ダクトの奥に左右二箇所あると説明する舜と、そうなのかと聞き入る滉一たちの横になんとファイヤーパターンの C5 コルベットが停車した。
「おいテメー! ちょっと出て来い!」思わずコルベットのボンネットを叩き叫ぶ滉一。すると中から出てきたのは…腹部にファイヤーパターンを入れた狂暴そうな女性だった! 「面白いね。コブシでも車でもうけてたつよ!」
明日、次のヤングジャンプ発売するじゃん! みたいな。もっと早く更新しよう。扉絵に梅沢先生のサイン入り特製カウンタック色紙プレゼントについて載ってますよ。
とりあえずコルベットから出てきた女性がものすごくヤンチャというか狂暴そうな女。腹部にファイヤーパターンのタトゥーが入ってます。すごい気合。この後さすがに殴り合いの喧嘩はなさそうなので(舜が必死で二人を仲裁)、この後は峠でレースでしょう。
「面白いね。拳でも車でもうけてたつよ!」とのことですがカウンタックを見て面白いって思ったのかな。それとも喧嘩売ってばっかりで売られるのは久しぶりだったのか。
■ コルベットの女(名前不明)
奥多摩の峠の走り屋たちをクラッシュさせまくった C5 コルベットの運転手。
もう見るからに凶暴そう。ヤンキー。
コルベットにはファイヤーパターンがペイントされていたが自身の下腹部(へその下)にもファイヤーパターンのタトゥーがある。へそにはピアス。
何故クラッシュさせまくってるのかは不明。なんでコルバットがマッチョなチューニングなのかも不明。
「ケンカ売ってんのかよテメー!」
「面白いね。拳でも車でもうけてたつよ!」
■ 友子
滉一の奥さん。五年前にできちゃった結婚をした。
仲は良さそう。
■ 笑美理
滉一の娘。ツインテール。