2004年09月20日

#002 さらば、ショボイ人生!!

美女に連れられてきた山奥で見たものは…!

ロールスロイスから現れた美女はカウンタックのオーナーの秘書だった。早乙女若菜と名乗る女性は舜のハガキを鑑定し、四半世紀前から届いたものだと確認する。そしてカウンタックの元へ案内すると舜を車に乗せるのだった。

道中、美人秘書に悶々としながらも雑談をする舜。乗車しているロールスロイスファントムは 4300 万円もの超高級車。「走るマンション!」と驚愕しながらも車は山奥の豪邸へ到着する。

車から降りた舜は不思議な光景を目にする。早乙女が車の運転手に対して頭を下げ車のドアを開けているのだ。普通は運転手がすることではないか? そう思っている舜に運転手は素性を明かす。「ワシがあのホームページの主、浦島龍童じゃ」

浦島に案内された先にあったのはなんと超音速旅客機コンコルド(音速のおよそ 2 倍で海上を飛ぶ)だった。しかし今日の主役はコンコルドではなく、カウンタックだ。

ついに舜は憧れのカウンタックと対面する。「オレ…こいつの前ではコンコルドもかすんで見えます!」と興奮を隠せない舜だが問題が一つあった。それは値段のこと。250 万円までしか出せない舜に浦島は 1750 万円を提示する。諸経費込みで 1500 万円が舜の限界。1 週間以内に払って欲しいと言う浦島はさらに自分のカウンタックがいかに最高のコンディションであるかを語り、舜に問う。「夢を諦めるかね?」

「買います! 金は死ぬ気で作ります!」決意をあらわにする舜に浦島は 250 万円で譲ると言うのだった。さすがに話がうますぎると信じられない舜。「クンタッシ! キミからのメールがワシを驚かせ感動させてくれたからじゃよ」そう言い残し、浦島は別の用で去った。

まだ信じられない舜に早乙女が浦島の真意を語る。カウンタックを譲る条件は理由。舜の理由が浦島の心の琴線に触れた。お金の問題ではないと。それが彼にとってのクンタッシだった。

クンタッシとはカウンタックの本国の発音で、イタリアのベルモンテ地方の『驚き』や『感動』をあらわす時の感嘆詞らしい。今まで浦島が出会った車の中で、もっとも驚かせてくれたのがカウンタック LP 400 だったという。そして自分を一番驚かせた『理由で欲しがっている者』に譲ろうと考えていた。

ついに舜は憧れのカウンタックに乗車する。早乙女の指示を受けながら舜はそのドアを開ける。その様はまるで未来からやってきた宇宙船のようだった。

キーを受け取り、コックピットに乗り込む。早乙女の指示通りにエンジンをかける。カウンタックのような旧車はエンジンが冷えている場合、始動時にコツがいる。重いクラッチを踏み、キーを半分ひねるとカチカチという電磁ポンプの音が聞こえる。ここでアクセルを 2、3 回あおってカチカチ音の感覚が長くゆっくりになってきたところでタイミング良くアクセルを踏みキーを最後までひねる!

そして舜の夢、カウンタックは動き出した。「さらば…ショボい人生!」

簡潔にまとめると「美女に案内されて山奥に行った。実は車の運転手が車の所持者だった。山奥にあったのはなんと豪邸。さらにその中には超音速旅客機コンコルドが。でも舜の目にはカウンタックの方がまぶしく映るんだ。コンコルドなんて目じゃないね。そんなこんなで舜はカウンタックに乗車しました」ということなんだ。

コンコルドがバーンと登場したのは浦島龍童という人物のスケールのデカさと、舜のカウンタックへの情熱の前ではコンコルドさえ霞むという比較のためでしょうか。カッコイイなぁコンコルド。もう乗れないけど。

浦島老人のカウンタックへの驚きと感動。一番自分を驚かせた理由を持つ者に譲るということ。舜の理由がよほど気に入った様子でしたが、他にはどんな理由が届けられたのだろうか。実際こういうサイトがあったら果たして何人が真面目に熱い理由を送るのだろう。

カウンタックの乗車過程については全て梅澤先生の体験によるものでしょう。手書きで「髪がかさるほどルーフは低い!」と注釈がありますが、これも梅澤先生が乗った時に髪がかさんだんでしょう。リアリティに満ち溢れてるね。

さて、なんだかんだで上手い具合にカウンタックを手に入れてしまった舜。美人秘書にレッスンを受けながらついにカウンタックを走らせるところで次週に続きます。来週の予告を見てみましょう。「舜が命を吹き込んだカウンタックが牙をむく!」なんだ牙をむくって!? バトルか? 車でバトルか? と、よからぬ想像をしてしまいました。来週は 1 話まるまる使ってカウンタック初ドライブの様子が描かれると予想。暖かく見守っていきたい。

とりあえずカウンタックをゲットしたということで現在のまとめ。

・主な登場人物

■ 空山舜
34 歳、独身。給料の安い会社を辞めるに辞められず平凡な日々を送っていたが、25 年前からの自分から送られてきたハガキを見て情熱が蘇る。
カウンタックを買うこと…幼い頃の夢をかなえるため、ショボい人生とおサラバするため動き出す。
そして念願のカウンタックを手に入れたぞー!
「夢に…第二志望はないんだよ!!」
「すいません浦島さん。オレ…こいつの前ではコンコルドもかすんで見えます!!」

■ 浦島龍童
カウンタックを譲るというウェブサイトを開いていた老人。
コンコルドやカウンタックをコレクションとして持つ謎の大金持ち。
自家用車のロールスロイスを自ら運転していたけど、コレクションを運転するのが趣味なのかただ舜の驚く顔が見たかっただけなのか。
「クンタッシ!!」

■ 早乙女若菜
浦島龍童の秘書。年は 24 歳前後の美女。
カウンタックについてやけに詳しかったけど、おそらく他の浦島コレクションについても詳しいのだろう。秘書って大変。

・舜のカウンタックのスペック

○ 全長×全幅×全高 : 4140 × 1890 × 1070 mm
○ ホイールベース : 2450 mm
○ 車両重量 : 1320 kg
○ 総排気量 : 3929 cc
○ エンジン形式 : 水冷 V 型 12 気筒 DOHC
○ 最高出力 : 375 PS / 8000 rpm
○ 最大トルク : 36.8 kg-m / 5500 rpm
○ サスペンション( F / R ) : ダブルウィッシュボーン
○ ブレーキ( F / R ) : ベンチレーテッド・ディスク
○ タイヤサイズ : 205 / 70 - 14,215 / 70 - 14

Posted by iloverock at 2004年09月20日 04:13 | TrackBack
Comments

Religion is an illusion of childhood, outgrown under proper education.

Posted by: Glofus at 2005年04月19日 22:27
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